クラウドファンティングでSonyが新たな、新商品としてペルチェ素子の冷温作用を利用した着るクーラー”REON POCKET”が一般販売となりようやく手に入れたので考察を含め紹介。
First-Flightにて、Sonyがコンセプト商品の紹介を経てクラウドファンティングで製品化までの経過は1年以上の月日が経過しています。

専用インナーと小型のペルチェ素子を利用したデバイスを装着するだけで、体感温度を下げたり、逆に上げたりすることを目的としたデバイスは、Sonyの試作品を見たときから非常に気になり続けていました。
発売当時、即完売状態となり入手困難な状況が続いていましたが、現在はAmazonやヨドバシカメラなどの通販などでも手に入るので、是非この後の紹介を見て購入を検討してみてください。
REON POCKETの最大の特徴
Sonyが満を期して新商品開発に乗り出した、”REON POCKET”の最大の特徴は、扇風機と違い直接デバイスが温まったり、冷えたりすることだ。これによって外気温に左右されずに安定した温度変化に対応することが出来る。
COOLモード WARMモード
実機を手に入れたので、サーモカメラにて温度状態を確認してみたところ、冷却モード時では、23.5℃前後まで下がり、加温モードでは、50℃近くまで本体表面が温かくなるようだ。
この状態は、温度調節を最大限にした状態で測定しているため、どちらも端末には相当な負荷がかかっていることが、実際に使ってみると分かるレベルだ。
操作性について
専用のアプリをスマートフォンにインストールすることで、温度設定を細かくカスタマイズすることで”REON POCKET”本体のバッテリー持ちを優先させたり、快適さを優先させるモードなど多岐にわたり設定することが出来る。

実際の操作UIについては、上記のような項目となっている。どちらのモードにもBOOSTモードが存在しているが、長時間BOOST状態を維持することは出来ない設計となっている点は、残念なところである。
また、1度設定を保存することで、本体側面のPOWRボタンを2秒押下することで、”REON POCKET”が設定どおりの動作をしてくれるので、必ずしもスマートフォンとセットで使用する必要は無いのは、嬉しい設計となっている。しかし、ここにも制限が設けられており、30分間動作後に自動停止してしまうのだ。安全設計上仕方ないのかもしれないが、30分毎にデバイスをONにするため手動介入が必要になってしまっている。
海外製のペルチェ素子を使用した温冷却デバイスではこのような、安全設計が付いてないため常時使用出来ることを考えると、完全なデメリットとなっているような気がする。
AUTOモードが優秀
操作面でも多少触れたが、”REON POCKET”にはスマートフォンで保存した設定を本体のみで起動するAUTOモードが存在する。このAUTOモードは、温度レベルに強弱を付けることで身体に温度を慣れさせず、常時冷温間の刺激を与え続ける工夫がされている。

”REON POCKET”の説明によると
本体に搭載の複数のセンサーが、本体内部や冷温部の温度、行動(静止/歩行)を感知し、 適切な温度レベルになるよう自動的に調整してくれるモードです。オートモードをONにしておくと、例えば、歩き始めは温度レベルは弱く、歩き続けるにつれて段階的に温度レベルが強まり、 足を止めたときに最も強い温度レベルになる、などのように自動調整してくれます。行動の検出には、ソニーのR&Dセンターで開発した独自のモーションセンシング技術を採用しています。人の歩行動作をリアルタイムに検出するこの技術により、適切な温度調整を可能にしています。
first-flight.sonyより
”REON POCKET”の総合評価
今回、ペルチェ素子のデバイスとして”REON POCKET”がSonyから発売されたが、総合評価的には70%程度の出来なのではないでしょうか?
筆者が過去に購入したペルチェ素子を使用したデバイスのほうが、加温時/冷温時の温度がどちらも”REON POCKET”より優れている点が非常に気になってしまう。
日本企業の日本人向け設計となっているため、どうしても過剰なまでの安全設計が仇となり、最大限のパフォーマンスを発揮出来ていないのではないかと思います。
筆者が試しに持っている、”G2T 冷房/暖房 スマートウェアラブルエアコン”という、ペルチェ素子のデバイスをサーモカメラで見てみると、13.6℃まで温度が下がっているため”REON POCKET”の冷却温度と比べると歴然とした差があるのがわかると思います。

このデバイスは、外付けのバッテリーをポケットなどに入れて外部給電するため”REON POCKET”のようなスマート差や首元に取り付けるため、サラリーマンなどが通勤で使用しにくいなどのデメリットが存在しますが、性能は非常にすぐれています。
是非、”REON POCKET”についても同程度の冷却と動作時間の制約が無ければ非常に素晴らしく、モバイルバッテリーなどで外部給電による使用時間のUPなどが盛り込まれれば最高のデバイスだったのではないでしょうか。
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