SIP技術を知ることで、会社の電話などを自身のスマホに転送したりできます。本来の使い方は、下記の「SIPとは」を読んでください。今回は、少し違った使い方を紹介したいと思います。
一昔前のIP電話のプロトコルで有名になりましたが、最近では聞かなくなったので知らない人も多いと思います。インターネットでは、クライアントとサーバ間の通信を行う上で、「クライアント同士の直接通信を実現」するという大きな機能と可能性を持つ技術です。
簡単に説明すると通常、電話をダイヤルすると交換機に繋がり、対向先のもう1台の交換機に接続され、相手側の電話にダイヤル信号を送信します。この、交換機を無くし、インターネットを使用して相手先に直接接続する技術のことです。
ユーザー側には、関係ない話になりますが、昔の交換機は電話中継線と呼ばれる回線を使用して交換機同士を繋げていました。しかし、この中継線には、2Wと6W設定があり、ケーブルを「送信に2芯」「受信に2芯」「信号線に2芯」と大地(アース)を使用し相手側と接続をしているため、膨大なケーブル数が必要になり保守が物凄く大変な設備でした。
そこで、交換機を使用しない技術としてIP電話と言われる「050」から始まるダイヤル番号を聞いたことがあると思いますが、これにはSIP技術が使用されています。
長々と記事を書く前に、簡潔にどうすればスマホ転送できるのか説明します。
STEP1
SIP対応の無線ルーターを購入する。
STEP2
会社の電話線を購入した無線ルータと接続。
接続イメージ
「電話線」ー「無線ルーター」ー「会社の電話」
※モジュラーコードは2本必要
STEP3
無線ルーターとスマホをWi-Fi接続を行い、SIPアプリをスマホにインストール
※色々なアプリが無料で公開されてます。
簡単な流れとしては、STEP1~3の流れとなります。
ルーターに詳しいと思っている人でも、SIP対応なんてルータを知っている人は数少ないと思います。なんて言ったって需要が少ないですから町の電気屋さんで聞いても、知らないと言われる位のレベルです。
また、無線ルータの販売で有名な「バッファロー」や「アイオーデータ」製品では私の知識が正しければ対応機種はありません。
SIP対応のルーターを出しているメーカー
- アイコム株式会社(icom)
- ヤマハ株式会社
他にもありますが、主に上記会社がSIP対応無線ルーターを販売しています。かなりマニアックな人なら知っている会社だと思いますが、一般人には馴染みがあまり無い会社です。
「アイコム株式会社のIP電話ルーター」が一番設定しやすいと思います。
設定手順について
購入するルーターにより設定方法が異なるため、簡単な設定概要のみ説明いたします。ポイントさえ押さえて設定すれば誰でも簡単に設定できます。
- ルーターとスマホをWi-Fiにて接続する。
- SIPアプリを開き、内線番号を設定。複数接続しない場合、通常は1#を使用する。
- ルーターの管理画面にて、内線番号をスマホと同じ設定に合わせる。
- SIPアプリを開き、内線番号接続を行う。
- 設定完了
あくまで概要のみです。そのほかに着信設定や鳴動の有無などの機能がありますが、拘らない限り初期値で問題ありません。
設定する壁さえ乗り越えれば、びっくりする位便利な技術なのでぜひ皆さんも使用してみてください。
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