「WEP」「WPA」「AES」といった単語をWi-Fiの設定や無線LANルーターのパッケージで見かけたことは1度はあると思います。これらは無線 LAN への接続を認証したり、Wi-Fi ルータと機器の間で行う通信を暗号化する技術です。これを適切に設定しないと勝手に無線 LAN を利用されたり、通信内容を盗聴されて悪用される恐れがあります。
各暗号化方式の特徴とは
WEP(Wired Equivalent Privacy)
WEPは最初に策定された暗号化技術で、1997年に登場しました。
- WEPでは暗号化のために「RC4」方式で、強度は40/64ビットまたは128ビット
※ビット数が多いほど暗号化の強度は高い - 古い技術なので、古い無線規格しかサポートしていない。
- 処理能力が低い機器でもサポートしているものが多い。
WPA(Wi-Fi Protected Access)
WEPの対策として策定された「IEEE 802.11i」という規格の主要部分をサポートするのがWPA。
- WPAではWEPをより強力にした「TKIP」(Temporal Key Integrity Protocol)
- WPA2ではさらに、AES(Adanced Encryption Standard)を元にした「CCMP」(Counter mode with Cipher-block chaining Message authentication code Protocol)が暗号化方式として採用されている。
注意点
TKIPには脆弱性が発見されており、より強力なCCMPを使うWPA2及び、WPAでTKIPの代わりにCCMPを使うことが推奨されている。
AES(Advanced Encryption Standard )
WEP・TKIP で使われてきた暗号化の方法を見直し、TKIP と同じ鍵データの生成方法を採用したのが「AES」。
- WEP や TKIP とは異なり、AES によって暗号化されたデータの解読・鍵データを不正入手することは非常に困難。
- 無線 LAN のアクセスポイント・Wi-Fi ルータが対応している場合、暗号化方式は「AES」に設定するのが無難です。
まとめ
Wi-Fiの暗号化は、WPA2 と AES を使う「WPA2-AES」がオススメです。また、設定しているパスワードが短い・推測しやすければ、簡単に接続できてしまいます。ある程度の文字数・大文字小文字を組み合わせ・数字や記号を含める・推測しにくいものにする、といった対応が有効です。効果は限定的ですが、前述の「SSID ステルス」「MAC アドレス制限」も設定しましょう。
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